図がそのまま目次になる
部位にカーソルを合わせると概要、クリックすると詳細ページへ。売り場での呼び名、向いている料理、おすすめの火入れ、選び方までまとめています。
牛肉の大分割
TOOL-LIFES / MEAT ATLAS
FIG. 1 — BOS TAURUS / 大分割図tool-lifes.com/meat
サシは言葉では伝わらない
BMS 1〜9を文章ではなく図で示しました。日本のA5、韓国の1++、米国のUSDAプライム、豪州のMSAをすべて同じ一本の軸に並べてあるので、国ごとにばらばらな格付けをようやく目で見比べられます。
焼き加減は勘ではなく色で決まる
スライダーを動かすと、断面がミオグロビンの実際の変化どおりに塗り替わります。中心温度と休ませる時間も一緒に動きます。
46°C52°C57°C63°C69°C77°C
一本の軸が図鑑全体をつなぐ
ミオグロビンは酸素と熱で色を変えます。酸素に触れる前は暗い紫赤、触れれば鮮やかな桜色、火が通りきれば灰褐色。この三点だけがこの図鑑の全パレットであり、鮮度・焼き加減・熟成の各ページに共通する視覚言語です。
温度は塊肉(ホールマッスル)の目安です。ひき肉と鶏肉は中心まで71°C/160°Fを通してください。
生の魚には別の軸がいる
一本のマグロが大トロ・中トロ・赤身に分かれていく理屈は、牛の枝肉を割る理屈とはまったく違います。魚は筋肉の区分ではなく、脂の量と位置でとらえます。
本マグロの部位
TOOL-LIFES / MEAT ATLAS
FIG. 2 — THUNNUS / 解体分割図tool-lifes.com/meat
すべての部位
よくある質問
牛肉でいちばんやわらかい部位はどこ?
この図の大分割のなかでは、リブロースとサーロインがいちばんやわらかい。どちらも背骨沿いにあって、生きているあいだほとんど動かない筋肉だからです。やわらかさは仕事量にそのまま反比例し、よく働く筋肉ほど筋(結合組織)を厚く作ります。スネやブリスケが生のままでは最も硬く、それでいて長く炊いたときに最もごちそうになるのは、この一点で説明がつきます。
A5やBMSの霜降り等級は何を測っている?
霜降りの等級が見ているのは筋肉のなかに入った脂、つまり筋間脂肪ではなく筋内脂肪です。日本のBMSは1から12まで、韓国は1++から3まで、米国のUSDAはプライム・チョイス・セレクトで表します。ものさしの目盛りは国ごとに違いますが、見ているものは同じなので、一本の軸の上に並べて比べられるわけです。なお日本のA5のAは歩留等級で、脂の量ではなく可食部の取れ高を表します。
ステーキの中心温度は何度が正解?
目安はレアで約52°C、ミディアムレアで57°C、ミディアムで63°C、ウェルダンは71°C以上です。この数字が使えるのは塊肉(ホールマッスル)に限ります。ひき肉と鶏肉は挽く・扱う過程で表面の菌が内側へ運ばれるため、中心まで71°Cを通す必要があります。
焼いた肉を休ませるのはなぜ?
熱は肉汁を中心へ押しやり、同時に筋繊維を締め上げます。休ませるとその両方が落ち着き、肉汁が全体へ戻るので、切ったときにまな板へ流れ出ません。ステーキなら2〜5分で足り、大きな塊のローストはそれ以上必要です。
大トロと中トロの違いは?
どちらもマグロの腹側で、違いは脂の量と取れる位置です。大トロは腹の前方、魚体でいちばん脂の乗る場所。中トロはそれより後ろ、腹と背のあいだにあって、脂と赤身の旨みがつり合っています。大トロのほうが濃厚で、中トロのほうが食べ飽きません。
肉は繊維を断つように切るとなぜやわらかい?
筋肉は長い繊維の束でできています。束を横切るように包丁を入れれば、口に入る時点で繊維が短く切れているので、歯が壊す仕事がはるかに減ります。フランクのように繊維の粗い部位ではこの差が極端で、まったく同じ一枚が、包丁の角度だけで硬くもやわらかくもなります。