カーリングは4人1組の2チームが、シートと呼ばれる長方形の氷上で対戦する。各チームは1エンドにつき8個のストーンを、相手と交互に投げ、ハウスと呼ばれる同心円の的に向けて滑らせる。16個のストーンをすべて投げ終えると、いずれか1チームが得点する。相手の最も近いストーンよりもハウス中心に近いストーンの数だけ1点ずつが加算される。相手チームは得点なし。これを10回繰り返し、合計点が多い方が勝つ。
この単純な仕組みを難しくしている要素が2つある。ストーンは投げ出される際に回転がかけられているため軌道を描いて曲がり(カール)、その距離は移動中に約1メートルにおよぶ。そのため、ほぼすべてのショットは他のストーンを避ける弧を描いて投げられる。そして氷はテーブルのように平らではない。氷面には水滴が散布されてペブルと呼ばれる細かい凹凸に凍結し、これがゲームの進行につれてすり減り、ストーンの進む距離と曲がり方が刻々と変化する。チームは走行中のストーンの前方をスイープすることで、まさにこの変化に対処するのだ。
得点の基本
基本ルール
シートとハウス
選手権用シートは全長45.72メートル、幅最大5メートルで、両端に直径12フィート、8フィート、4フィートの同心円で構成されるハウスがあり、中央にボタンがある。ティーラインは各ハウスの中心を通り、バックラインはその奥の縁を示し、これを越えるとストーンはアウトオブプレーとなる。ホグラインはティーラインの21フィート手前にあり、両ホグライン間には72フィートの空いた氷面がある。各ハウスの後方には、ストーンを投げ出す足場であるハックがある。
ストーンのデリバリー
投げ手はハックに構え、滑りやすいソールの靴で滑走しながら前進し、全行程で2〜3回転ほどの緩やかな回転をかけてストーンをリリースする。手前のホグラインを手が越える前にリリースしなければならず、トップレベルではセンサー内蔵のハンドルで電子的に判定され、まだ握られていればストーンが点灯する仕組みだ。投げられたストーンは奥のホグラインも越えなければインプレーとして認められず、バックラインの手前で静止しなければならない。
スイーピング
2人のスイーパーが走行中のストーンの前方の氷をブラシでこすり、ペブルを一瞬溶かして摩擦を減らすことができる。優れたスイーピングはストーンを本来より数メートル遠くまで運び、軌道をまっすぐにすることもできるため、投げが少し弱かったり狙いが外れたりしたショットを修正する主な手段となる。ティーライン間では投げたチームのみが自分のストーンをスイープできるが、奥のティーラインを越えると相手側も1人(通常はスキップ)がスイープに加わることができる。
エンドの得点計算
16個のストーンがすべて投げ終わると、ボタンに最も近いストーンを持つチームが得点し、相手の最も近いストーンより自チームのストーンが近い数だけ加点される。ハウスに触れているストーンのみがカウントされる。目視で判定できない場合は、校正済みの測定器で計測される。得点したチームが次のエンドの先攻となる、つまり得点するとラストストーンの優位(ハンマー)を失うことになり、ハンマーは得点しなかったチームに移る。
ハンマー
ハンマーとはエンドの最後のストーンのことで、相手がすでに行った全てに対応できるため、このゲームで最も価値のある要素とされる。試合開始時にはラストストーンドローという事前投球で決定され、両チームがボタンにドローを行い、より近い方の平均がハンマーを得る。それ以降はスコアに応じてハンマーが移動する。誰も得点しないまま「ブランク」になった場合、ハンマーはそのまま留まる。だからこそハンマーを持つチームは、1点を取るよりもあえてブランクを選ぶことが多い。
フリーガードゾーン
ハウス手前かつホグラインを越えた位置で止まったストーンはフリーガードゾーンに位置する。2018-19シーズンにワールドカーリングが採用した5ロックルールでは、1エンドの最初の5個のストーンはこのゾーンにある限り取り除くことができない。触れて弾き出してしまった場合は、投げたストーンが取り除かれ、すべて元の位置に戻される。このルールは強いチームが単に氷面をクリアしてしまうのを防ぐためのもので、混雑した高得点エンドを生み出す原動力となっている。
投球順とポジション
リードは最初の2投を担当し、通常はチーム随一のガードとドローの専門家であり、常にスイープにも回る。セカンドは次の2投を担当し、最も力強いテイクアウトとスイープをこなす。サード(バイススキップ)は5投目と6投目を担当し、スキップのためにブルームを持つ。スキップは最後の2投を担当し、ハウスからすべてのショットを指示し、相手のバイススキップと最終スコアを確認し合う。誰をスキップに指名しても構わず、必ずしもラストストーンを投げる必要はなく、複数のトップチームがこの体制を採用している。
持ち時間、延長エンド、投了
選手権カーリングは持ち時間制で行われ、10エンド戦では各チームに38分が与えられ、判断と投球の間だけ時計が進む。時間切れは即座に敗北となる。所定のエンド終了時に同点であれば、得点が入るまで延長エンドを続け、ハンマーは直前のエンドの結果に応じて決まる。投了は一般的で当然のこととされ、勝ち目がないと判断したチームは握手をして終える。試合が8エンドや9エンドで終わることも珍しくない。
反則とペナルティ
ホグライン反則
投げ手がハンドルを手前のホグラインに到達する前にリリースしなかった場合、そのストーンは即座にアウトオブプレーとなる。世界選手権や五輪レベルでは、2000年代半ばに世界選手権で初めて導入された電子ハンドルで判定され、投げ手の手を検知してストーンに緑か赤のライトを表示する。クラブレベルでは審判の判定に頼らず、通常は投げ手自身が正直に申告する。
バーン(接触反則)
走行中のストーンにブラシ、足、衣服で触れてしまうことを「バーン」と呼ぶ。救済措置は審判ではなく慣例に基づく。ティーラインに到達する前の接触なら相手側スキップがそのストーンを取り除くことができ、ティーライン後の接触なら影響を受けたすべてのストーンを本来止まっていたはずの位置に配置できる。選手には自らのバーンを申告することが期待されており、これはこの競技の中でも最も強いモラルの一つだ。
静止ストーンの移動
投げられたストーンではなく選手によって静止ストーンの位置がずれてしまった場合、元の位置に戻される。その移動が走行中のストーンに影響を及ぼした場合、反則を犯していないチームが、投げたストーンを取り除いてすべてリセットするか、結果をそのままにするか、あるいはすべてのストーンを本来止まったであろう位置に配置するかを選ぶことができる。この選択権は常に反則を起こしていない側にある。
フリーガードゾーン違反
5個のストーンが投げられる前に保護されたガードストーンをアウトオブプレーにしてしまうことは、最もよくある戦術的反則だ。ペナルティは完全な原状回復で、投げたストーンは取り除かれ、ガードは元の位置に戻され、動いた他のストーンもすべて戻される。2023-24シーズンからは関連するノーティックルールがさらに厳格化され、国際大会ではセンターガードを取り除くだけでなく横に押しずらす行為からも保護されるようになった。
スイープ違反
誤ったストーンをスイープする、ティーラインを越える前に相手のストーンをスイープする、ティーライン後にまだスイープを終えていない相手のストーンをこするといった行為はすべて反則であり、違反したチームのストーンを取り除くか、影響を受けたストーンを元に戻すことで是正される。用具規制も厳格で、2016年以降、公認大会で使用できるブラシヘッドの素材は1種類のみとされている。これは「ブルームゲート」論争の直接の産物だ。
時間切れ
持ち時間を使い切ったチームは、スコアに関係なくその場で試合に敗れる。時計はストーンが走行している間と氷面を整えている間は止まり、直前のショットが完了すると再び動き出すため、ペナルティは投球の遅さではなく判断の遅さに対して科される。厳格に運営される大会では、持ち時間の残りが少なくなると戦略が目に見えて変わり、微妙な選択肢の議論をやめて単純なショットを選ぶようになる。
試合形式
エリート4人制大会はラウンドロビンの後にプレーオフを行う形式が一般的だ。世界選手権は13チームによる9日間のラウンドロビンを行い、上位6チームが順位決定戦、準決勝、決勝へ進む。五輪は10チームによる1回のラウンドロビンを行い、準決勝、3位決定戦、決勝と続く。カナダのブライアーやスコッティーズ・トーナメント・オブ・ハーツといった国内選手権では、プール戦の後にページプレーオフ(上位2シードにセカンドチャンスを与えるブラケット方式)が用いられる。
ミックスダブルスは独立した種目で、2008年から独自の世界選手権があり、2018年から五輪種目となった。男女1人ずつの2選手が、8エンドで1チームにつき5個のストーンを投げる。各エンド開始前に両チームの色のストーンが1個ずつ事前に置かれており、常時6個がインプレー状態になる。1人が最初と最後のストーンを投げ、もう1人が中間の3投を担当する。各チームは1試合につき1回、パワープレーを使うことができ、事前配置されたストーンをシートの片側に寄せて得点機会を広げられる。